フレンドに誘われたのに「自分だけボイチャが繋がらない」。
協力プレイで「部屋に入れない」「ホストになれない」「マッチングしない」。
PS5のネットワーク診断をしたら NATタイプ3(ストリクト)──これ、放置するとマルチがほぼ機能しません。
PS5のNATタイプ3は、原因の9割が次のどれか
- 二重ルーター(二重NAT)になっている(家の中の郵便局が2つ)
- UPnPがOFFでポートが自動で開かない
- IPv4 over IPv6のポート制限に当たっている(仕組みは別記事へ)
- 大元がCGNAT/プライベートIP配布で「家の中で何をしても直らない」

「師匠!NATタイプ3でボイチャ死んだ…」

「OK。“家で直るタイプ”か“回線が壁で詰んでるタイプ”か、順番に切り分けるぞ。」
【基本】PS5の「NATタイプ」とは?1・2・3の違いと実害

NAT(ナット)を「郵便局」に例えると一発
家の中のPS5やスマホは、基本的に「家の中専用住所(プライベートIP)」を持っています。
それをネット世界で通用する「グローバルIP」に変換して通信するのが、ルーターのNAT(正確にはポート変換を含むNAPT)です。
NATタイプ早見表(PS5で困るかどうか)
| NATタイプ | 状態 | PS5での結論 | よくある症状 |
| 1(オープン) | 直結に近い | 目指さなくてOK(危険寄り) | DMZ/直結等で無防備になりやすい |
| 2(モデレート) | ルーター経由で正常 | ここが“正解” | マッチング/ボイチャが安定 |
| 3(ストリクト) | 制限が強い | 要修正 | ボイチャ不可/部屋に入れない/ホスト不可 |
NATタイプ3を放置すると起きる「致命的な実害」
- ボイスチャットが繋がらない(聞こえない/届かない)
- P2P寄りのゲームでマッチングエラー
- ホスト(部屋主)になれず、招待が成立しにくい
“STRICT NAT同士が繋がりにくい”ことは、NATトラブル解説でもはっきり触れられています。
なぜPS5が「NATタイプ3」になるのか?4つの原因
原因①:二重ルーター(二重NAT)になっている
ONU一体型ルーター(HGW)がすでにルーターとして動いているのに、自前ルーターもルーターモードでぶら下げると、NATが二重になって詰みやすい。
- よくある構成例
- 回線機器(HGW)=ルーターON
自前Wi-Fiルーター=ルーターON
→ 郵便局が2つで通信がうまく戻ってこれない
原因②:UPnPがOFF
UPnPはゲーム機が必要なポートを自動で開閉する仕組み。
OFFだと、外部からの通信が通りにくくなります。
原因③:IPv4 over IPv6のポート制限
IPoE(IPv6)系の方式でも、提供形態によってはポート制限が絡む場合があります。
原因④:大元の回線が「プライベートIP」しか配っていない(CGNAT)
マンション無料ネット、一部のモバイル回線/回線共有サービスなどで多いです。
プロバイダ側でCGN(Carrier Grade NAT)をしていると、ユーザーあたりのポート数が減ったり、NAT越え通信に悪影響が出る可能性がある、とJPNICが整理しています。
このパターンは“家の中で何をしても直らない”最重要ポイントです。
【最短】まずはここだけやれ!NATタイプ3→2の改善ロードマップ
- 0分:PSN障害を先に潰す(念のため)
- エラーが出るときは、メーカー側の障害/メンテ情報確認を促す案内もあります。
※障害なら設定をいじっても直りません。
- 1分:二重ルーターを潰す(最優先)
- これで直る人が一番多いです。
- 3分:UPnPをON
- 次点で効きます(直ったらポート開放は不要なことも多い)。
- 10分:静的IP+ポート開放(王道)
- それでもダメなら、必要最小限のポートを開けます(後述)。
- 30秒:CGNAT判定(詰みかどうか)
- WAN側IPがプライベート/100.64.0.0/10なら、回線側が壁です。
【実践】PS5を「NATタイプ2」へ改善する4つの設定手順
ステップ①:「二重ルーター」を解消する(AP/ブリッジモード)

- 自前ルーター背面のスイッチを RT(ルーター)→ AP/BR(ブリッジ) に切り替える
- ない場合は管理画面で「アクセスポイントモード」を選ぶ
- その後、PS5とルーターを再起動して再診断

「スイッチ1個で変わるの…?」

「変わる。二重NATは“構造ミス”だから、直すと一発だ。」
ステップ②:ルーター設定画面で「UPnP」をオンにする

一般的にUPnPは“ゲーム機のNAT問題”の改善策として扱われます。
- ルーター管理画面(例:192.168.0.1 / 192.168.1.1)にログイン
- 「詳細設定」→「UPnP」→ ON
- ルーター再起動 → PS5再診断
※UPnPが不安なら、ステップ③の「必要ポートだけ開ける」方式へ。
ステップ③:PS5のIPアドレスを固定し「ポート開放」を行う
UPnPで改善しない場合の王道です。
- 1)PS5のIPを固定(例:192.168.1.50)
- 設定 → ネットワーク → 接続設定 → (詳細設定)
IPアドレスを手動にして固定
- 2)ルーター側でポート開放(転送)
- PlayStation公式サポートのPS5エラー解説では、開放ポート例として
TCP:80, 443, 3478, 3479, 3480
UDP:3478, 3479, 49152〜65535
が提示されています。
また、PSNサーバーとの通信で使うポート(TCP/UDP)の一覧も公式マニュアルに掲載があります。
おすすめのやり方(安全寄り)
- まずは TCP:80/443/3478/3479/3480、UDP:3478/3479 だけ開ける
- それでも改善しない場合に限り、公式が案内するUDPレンジ(49152〜65535)を検討(範囲が広いので慎重に)
- どのポートが必要かはゲームによって異なる、と公式マニュアルも補足しています
ステップ④:どうしても直らない時の最終手段「DMZ」

DMZにPS5を置くと改善する場合がありますが、外部からの到達性が上がるぶんリスクも増えます。
“タイプ1狙い”は不要です。PS5はタイプ2になれば実用上ほぼ困りません。

「タイプ1は“強い”じゃなく“無防備寄り”。タイプ2で勝て。」

「了解、タイプ2で十分!」
【重要】設定を変えてもタイプ3のままなら「回線が壁」です
まずCGNAT(回線側NAT)を判定する
CGNはプロバイダ側で多数ユーザーがIPv4を共有する仕組みで、ポート数減少や多段NATの影響が出る可能性があります。
ルーターの管理画面で「WAN側IP(インターネット側IP)」を確認し、次なら要注意
- 10.x.x.x
- 172.16〜31.x.x
- 192.168.x.x
- 100.64.0.0/10(100.64〜100.127で始まる)
この場合、外からあなたのルーターへ通信が戻ってこない構造になりやすく、ポート開放してもNATタイプ3が抜けないことがあります。
マンションの「無料ネット」は構造上ポート開放ができないことが多い
建物側の大元ルーター配下で共有されているため、自室で設定しても“外側の壁”で詰みます。
この時点で「回線変更」か「自分専用回線」を引くしかありません。
ポケットWi-Fi/クラウドSIMもゲーム用途に相性が出やすい
IPが変わる・NATが深いなどで、ゲーム用途に不向きなケースがあります。
【PS5向け】NATタイプ2を安定させる回線の選び方
鉄則:グローバルIPが使える“自分の回線”を確保する
NATタイプ3の根本原因がCGNAT/無料ネット構造なら、設定で戦っても負けます。
最短で勝つなら ゲーム向けに安定する光回線へ。
⇒ゲーマーの究極環境(厳選3社へ):オンラインゲーム向け光回線おすすめ3選
⇒キャッシュバックで一気に乗り換え:【2026年最新】光回線乗り換えキャンペーン最強ランキング
どうしても光回線が引けない場合は「ゲーマー向けホームルーター(置くだけwifi)」へ
ただしホームルーターも回線仕様によってNATが厳しくなることがあります。
だから“ゲーマー向けに厳選された機種”から選ぶのが前提。
⇒ゲーマー向けホームルーター(置くだけWiFi)おすすめランキング
よくある質問(Q&A)
- NATタイプ2なのにボイチャが途切れる/ラグいのはなぜ?
- NATは「通り道が開いているか」の話で、Ping(遅延)や混雑とは別問題です。
⇒光回線のPing値を下げる7つの設定|PC・PS5で今すぐできるラグ対策
- IPv6(IPoE)を外してIPv4(PPPoE)に戻すとNATタイプ2になる?
- なる場合はあります(ポート制限要因が消えることがある)。
ただし夜間混雑など別の問題が出るケースもあるので、仕組みは次の記事で判断してください。
⇒IPv6(IPoE)でゲームをするとラグい?「ポート開放」が必要なゲームの見分け方
- PSNのポートは全部開けるべき?
- 基本は 必要最小限が安全です。
公式が提示するポート例(TCP 80/443/3478/3479/3480、UDP 3478/3479、必要ならUDP 49152〜65535)を、段階的に試すのが現実的です。
まとめ:PS5のNATタイプ3は「設定で直る」か「回線が壁」かの二択
NATタイプ3は「直し方」が明確です。まず疑うべきは家の中の構造ミス、つまり二重ルーター(二重NAT)。
これは“郵便局が2つ”になって戻りの通信が迷子になりやすい状態で、スイッチをAP(ブリッジ)に切り替えるだけで一発で直ることがあります。
次に効くのがUPnP。
ゲーム機が必要なポートを自動で開け閉めする仕組みで、OFFになっているだけでタイプ3が出ることがあるので、まずONにして試す価値が高いです。
そして、UPnPで改善しないときの王道が静的IP+ポート開放。
PlayStation側もポート開放の例を提示しており、段階的に必要最小限から試していけば、無駄に広い穴を開けずに済みます。
ここまでやっても改善しない場合、残酷ですが答えはほぼ一つです。回線側がCGNAT/共有構造(プライベートIP配布)で“そもそも外から戻ってこれない”。
この場合、家の中でいくら頑張っても壁は越えられません。JPNICも、CGNではポート数制約や多段NATの悪影響が出る可能性を挙げています。
だからこそ、最後は「設定で粘る」ではなく、グローバルIPが使える自分専用回線(=光回線)に変えるのが最短で確実な解決になります。
ここで回線を変えると、ボイチャ・マッチング・ホスト問題がまとめて消えます。
しかも、NAT問題が消えると“ゲーム体験そのもの”が戻るので、精神的な回収額が大きいです。
最短の行動
- 1)二重ルーター解消
- 2)UPnP
- 3)静的IP+ポート開放(必要最小限から)
- 4)WAN側IPがプライベート/100.64/10なら“回線が壁”と判断して光回線の見直し へ
- この順番でやれば、無駄な時間も無駄な買い物も減らせます。

「直らないのは“自分が下手”じゃなくて、回線が壁なだけのこともあるんだ…」

「その通り。NATは気合じゃない。“構造”で勝つ。」

元家電量販店店長。在職中は1万人以上のお客様のネット環境相談に対応。「専門用語が難しすぎる」「結局どれが安いの?」という声を現場で聞き続けてきました。 店頭ではノルマがあって言えなかった「本当にコスパの良い回線」や「無駄なオプションの断捨離術」を忖度なしで発信中。あなたのライフスタイルに最適な“正解”を一緒に見つけましょう。






